おおうらメンタルクリニック院長の大浦です。

この北浜の地で開業して1か月と少し経ち、オフィス街ならではの特徴というものも見えてきました。

それは、お仕事のストレスから心身の不調をきたして受診される方がとても多いという事です。

当然と言えば当然の事ながら、これまで勤務していた病院との違いに改めて驚かされる日々です。

職場のストレスが原因で体調を崩された方に対しては、診断書を作成し休職をして頂く事がほとんどです。

最初はお休みされる事に抵抗を感じられる方が多いので、「あなたの身体を守るために、休むのは必要なこと」とお伝えするようにしています。

短期間に数十人単位でそのようなケースを診療していると、休職後の回復過程でも多くの方が同じような経過をたどられる事に気が付きます。

お仕事を休まれて1,2週間の頃は、それまでの多忙な日々から突然時間が沢山ある状況になり、どう過ごしていいか戸惑われるようです。

また、復職後や将来に関して不安を感じられる事も多い印象です。

「不安」とは「安らかでない」「安定していない」という状態で、人間が未来を考える力を持つからこそ生じるものだと言われています。

なので休職直後の時期に「不安」を感じる事も当然であり、「今後の進展によっていずれ軽減・解消されること」とお伝えするようにしています。

医師として患者様と向き合っていると、全ての「精神症状」をすぐに解消しなくてはならないと思いがちですが、それが本当に治療の対象かどうかは慎重に見極める必要があると感じます。

表題をみて、勘が鋭い方ならばお気づきかもしれませんが、自分は阪神タイガースのファンです。

最近世間を賑わすBIGBOSSがルーキーとしてブレイクした30年前からの「にわかファン」ですが、最近気が付いたというか29年前くらいから薄々気が付いていた事があります。

それは首位を独走している年でも「結局はヤクルト(巨人)に逆転されるのではないか・・?」という「不安」はほぼ100%現実になるという事です。

しかし、これは「不安」というより、辛酸をなめ続けた者による「分析」もしくは「諦観」ともいえるでしょう。